グスタフ・マーラー よそ者

音楽家、グスタフ・マーラーの10回目です。

思えば、マーラーはユダヤ人であるが故に定住の地を最後までもてない人でした。

マーラーが残した有名な言葉があります。「私には三重の意味で家がない。モラビア生まれのオーストリア人。ドイツ帝国内のオーストリア人。そして世界に家なしのユダヤ人。どこに行ってもよそ者なのだ」

そして彼が最後まで生活のために歌劇場指揮者であり、転々とした生活を余儀なくされたことも彼の人生に深い影響を与えているように思います。

こうした彼の人生体験は彼の音楽に特有の無常観を与えていますが、同時にそれ故にこそ、この一瞬にすべてを燃焼させるような、狂おしいばかりの情熱も共有します。

マーラー故に到達したすばらしい音楽芸術の極みは永遠の輝きをもって今も私達を魅了し続けます。

 

次回よりマーラーから直接指導を受けた、いわばマーラーの直弟子、ブルーノ・ワルターのお話です。

 

img077 (2)