前回はバイ菌、ウィルスは寝ている間に大増殖する理由について説明しました。
今回はこの大増殖を更に進める追い風現象について説明します。
それは、就寝中の口呼吸です。
具体的には起床時の口・喉の乾燥、痛みで気付いたり、
就寝中のイビキや寝言として現れることもあります。
しゃべること自体が口呼吸ですから、イビキや寝言も当然、口呼吸ですよね。
また起床時の開口不全や就寝中の歯ぎしりとなって現れることもあります。
当然ながら、起床時は別として、就寝中は無自覚ですから、今まで述べた現象が口呼吸によって起こったと気付くことは私達、専門家でないかぎり難しいと思います。
口呼吸は口の中を乾燥に導くだけではありません。
私達が唾液の分泌がただでさえ、生理的にない就寝中の口の乾燥を毎日、長時間にわたり、体験してしまうと、わずかに残った唾液中の制菌物質が使いものにならない状態になってしまうと同時に、場合によっては唾液腺の口の中に開いた分泌口を固くしてしまい、昼間の唾液の分泌自体を制限してしまう可能性すらあるのです。すると、唾液の涸かつという困った問題以外にIgA(イムノグロブリンA)のような免疫性の比較的大型のタンパク質が血液中に流入し、この排泄・処理の問題が起こってきます。非常に深刻な状態に陥ることが想像できます。