前回は就寝中にお口の感染症の原因となるバイ菌、ウィルスの大増殖が起こること、そこには唾液の分泌の有無と口呼吸が関係していることを述べました。
唾液の分泌が就寝中にほぼないことは生理的な事実ですから、どうしようもないですが、では、口呼吸は何故起こるのでしょうか。
実は「口呼吸」は悪い「寝相」によって、鼻づまりと口のゆがみが発生することによって、止む無く行われる呼吸です。他の場面として、サッカーや水泳や重労働や、よく咬まずに食べる丸飲み、カラオケなどで行われます。鼻呼吸が出来なくなったり、鼻呼吸だけでは間に合わなくなって行われる代替的な呼吸ですから、常態化すると鼻で呼吸することが鼻閉などの発生でどんどん難しくなります。
つまり、鼻呼吸は鼻が呼吸で使われなくなると、鼻の退行萎縮とともにできなくなる呼吸をいいます。
鼻の退行萎縮―聞きなれない言葉ですから実例に即して少し説明します。
鼻は呼吸を口にまかせて、息をすることに使われなくなると、鼻の穴が徐々に閉じていきます。当研究室にいらした方で、鼻の穴がまるで縦長の線のように見えるまで小さくなったケースを体験したことがあります。
気を付けましょう。