これまで蝶形骨と他の全身の骨の関連からその重要性を述べてきましたが、もう一つ
重要なポイントを言い忘れました。
本来このことを最初に述べるべきでした。
蝶形骨が顔と口という消化機能の要であることは「すりつぶし」運動のところで述べました。
従って、顔の筋肉の強さが左右、前後で異なると下顎はうまく動かず、顔と口の消化機能は著しく減退するのです。
そして顔の筋肉の左右、前後の強さの違いは結局、蝶形骨の位置的ズレや異常な傾きとなるとも考えられます。
つまり、ここで「食べ方」の重要性が再認識されるところです。
よくいわれるように「ひと口30回両側の奥歯で食べる」ことがどれほど健康に寄与し、アンチエイジングの重大要素かがうかがえようというものです。
「食べ方」については、食事時の姿勢も含めて別の機会にまとめて話すつもりですが、消化の実行部隊としての歯と歯並びと歯茎と顎骨、顔の筋肉で構成される唇、そして舌の役割、口の内側の形状、免疫システムである扁桃についてなど、顔と口を正しく「消化器」として扱う(「呼吸器」ではありません。念のため。)知識と使用法には是非習熟していただきたいと思います。