<骨盤調整」とその意義>  ~ここにも蝶(ちょうちょ)を発見!!~

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前回までは写真を通して、骨盤を観察していただきました。今回は各部をもう少し詳しく

説明したいと思います。

 

骨盤は脊柱から連なる仙骨と腸骨・坐骨・恥骨が一体となった寛骨、尾骨から構成されます。

 

仙骨は骨盤の中核で、背側から前下方へS字を描きます。ちょうど蝶(ちょうちょ)の本体にあたります。そして蝶(ちょうちょ)の羽にあたる部分が寛骨の一部である腸骨です。仙骨の最先端にあるのが尾骨です。この尾骨を骨盤に入れない考え方もあり、骨盤は寛骨と仙骨から成ると考えても良さそうです。

 

骨盤はだいたい3つの関節を持っています。よく知られるのは大きな大腿骨の骨頭部を収める股関節です。関節の構造としては球関節と呼ばれるもので、関節頭が球形をしているため、関節頭は前後、左右以外に回転も可能で構造上、数種類ある関節の中でも、最も可動性の高い関節といえます。因に肩関節などもこの構造にあたります。

 

他に尾骨と仙骨を結ぶ仙尾関節と寛骨(そのうちの腸骨部分)と仙骨を結ぶ仙腸関節があります。球関節である股関節とは違い、関節頭と関節窩が平面になっており、わずかにずれる程度で、ほとんど可動性のない平面関節と呼ばれる構造となります。

ところがこのわずかな動きが大きな意味のあることが今日、次第に判ってきました。

実はこの仙腸関節のわずかな動きがなくなると、腰痛に代表されるでん部下肢を中心とした、各部に特有の痛みが発生するのです。これを「仙腸関節障害」と呼びます。